相続ニュース

2017年5月15日 月曜日

固定資産税と相続手続き|遺産分割や相続放棄で課税に注意

 不動産を所有する人に対しては、市町村の税金として固定資産税が課税されます。この春の時期、役所から納税通知がすでに届いていることが多いと思われます。
所有者が変わらない限り、誰が固定資産税を納税する義務があるかどうかで、悩むことはないでしょう。

 その所有者が亡くなった場合、不動産を含む財産はもちろん、税金などの債務を、相続人が引き継ぐことになります。
このとき、相続人が一人だけ、または、遺産分割協議が順調にまとまって、不動産を受け継ぐ人が特定すれば、その人が固定資産税を払っていくことで問題は起きないと考えます。
 しかし、順調でなかった場合や特殊な場合には、思わぬ形で相続人に固定資産税がかかることになります。

 固定資産税の仕組みとして、課税がある年の1月1日に不動産登記簿に所有者として登記がされている者に対して、固定資産税を課すことになっています。
さらに、その1月1日時点で登記された者が真実の所有者でなくても、固定資産税の納税義務を負うものであり、納税の負担は真の所有者へ求償すべき扱いが認められています。
そのため、次のような結果になってしまいます。

 まず、遺産分割協議が長引いた場合です。平成26年中に所有者が亡くなり、特定の相続人が不動産を相続する協議が、平成28年中にやっとまとまったとしましょう。
すると、平成27年度と28年度の固定資産税は、表面上は亡くなった人に対して通知されます。遺産分割がされていない状態では、法定相続分に応じて相続人ごとに納税義務が生じます。
 そして、相続開始時にさかのぼって法定相続分と異なる遺産分割の効力が生じるとしても、未分割だったときの27年度と28年度の課税に影響は受けません
そのため、滞納が続いているときに、市町村が改めて個別の相続人へ法定相続分に応じた通知を送っても、誤った処理にはなりません。

 また、相続放棄をしたのに、相続登記が残った場合にも、固定資産税がかかります。
 相続放棄は、相続人が家庭裁判所に正式に申し出て、財産も借金も一切受け継がないことが認められる制度です。亡くなった人の財産より借金が多いときに有効です。
 しかし、債権者にとっては貸金の回収に必死になるため、不動産の登記名義を亡くなった人から相続人に変更する手続きを債権者が相続人に代わって行い(債権者代位)、さらに債権者が仮差押えの登記をすることは、よく実行されます。
 相続放棄があったとわかれば、この仮差押えは無駄になるのですが、債権者がわざわざ相続登記を訂正しません。そうして、相続放棄した不動産の名義が相続人のまま残ってしまうと、相続人へ市町村から固定資産税の通知が届き、納税せざるをえません。

 このほか、相続とは離れますが、不動産を信託する場合にも、注意が必要だと考えます。なぜなら、信託会社などの受託者に所有権が移転するため、登記の名義も移り、受託者に課税がなされます。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、税金のことを含め、相続に関して総合的に支援をいたします。
相続でお困りのことがございましたら、フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

投稿者 税理士法人 岡本会計事務所

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