相続ニュース

2017年6月22日 木曜日

法定相続情報証明制度|必要な戸籍の部数が減る期待

 相続が生じたときに名義変更の手続きを進めるに当たって、避けられないのが戸籍を入手することです。そして、各地の法務局や銀行などの金融機関に対して、取り扱う箇所ごとに入手した戸籍を提出しなければならず、通常は同じ戸籍を何通も用意しておくものです。

 このような相続と戸籍に関連して、先月29日に法務省が新しい制度の運用を開始しました。
 この制度を作る計画があると、約1年前にここで情報をお伝えしたことがあります。(その内容はこちら
制度そのものの概要は計画から変わっておらず、法務省がホームページに掲載しています。(リンク先はこちら

 手続きの流れは、次のようになります。
・相続人が市町村から戸籍収集する点は、従来と同じです。
・それを基に「法定相続情報一覧図」を相続人が作成します。
・登記所(法務局)に手続きを申し出ます。(戸籍や一覧図を添付)
・法務局の登記官が内容を確認します。
・戸籍を返却、法定相続情報一覧図の写しの交付を受けます。
* 行政書士や税理士などに手続きを依頼することも可能です。

 政府のねらいは、次のとおりです。
 相続登記が放置されると、所有者不明土地問題や空き家問題を生じさせる要因の1つとなります。そこで、相続登記を促進させるために、戸籍関係書類を集めて提出する手間を省力化して、手続的な負担を軽減させます。

 ただし、戸籍を取り寄せる必要が無くなったわけではありません。最低1部は市町村から入手しないといけません。
亡くなった人の出生から死亡までの戸籍謄本や相続人の戸籍をそろえる必要があることは、変わりありません。亡くなった人に子がなくて兄弟姉妹が相続人になる場合は、様々な戸籍を何十通も集めてくることも起こります。
 そのため、戸籍を集める部数が減っても、さほど相続手続きは楽にならないとの意見もあります。
 しかも、遺産分割協議相続放棄の手続きや書類を省略できるわけではありません。

 肝心なのは、交付を受けた「法定相続情報一覧図の写し」が戸籍一式の代わりに使えることです。
 法務局はどこでも使えるので、申し出た登記所と管轄が異なる不動産の相続手続きに利用できます。
 金融機関(銀行・証券会社など)で使えるかどうかは任意となっており、各機関の個別判断に委ねられます。すでに使えると表明しているところは、あるにはあります。
 このほか、相続税申告を受け取る税務署の対応がまだのように、現時点では利用できるところが一部分に限られますが、これから広がっていくものと思われます。
 なお、遺産に不動産がなく、預貯金などのみの場合にも、この制度の利用は可能です。

 そもそも、相続手続きで様々な戸籍を集める目的は、手続きをする人が相続人であることを示すのみならず、ほかには相続人が一切いないことも証明するためです。
 最初の法務局がすでに相続関係を証明しているので、金融機関などほかの場所で確認する必要がなく、早く手続きを済ませられることが、軽減と言えば軽減でしょう。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、相続人を確定するための調査から、相続税の申告を含め、相続に関して総合的に支援をいたします。
相続のご相談がございましたら、フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

投稿者 税理士法人 岡本会計事務所

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