相続ニュース

2016年8月30日 火曜日

国税の救済制度の統計|相続税贈与税の入口段階は少し増加

 国に納める税金には、相続税や贈与税、所得税や法人税があります。その国税について、税務調査を受けるなどして、税務署から納税額がもっと多いはずと指摘されても、受けた課税処分に納得いかない場合もあるでしょう。
滞納関係も含め、国税に関する処分を見直すように求めることは、手間と時間はかかりますが、納税者の権利として保障されています。
 この救済制度の平成27年度の統計が、すでに今年6月に公表されましたので、少し紹介します。

 当時、救済制度の第一段階が「異議申立て」でした。これは、税務署長などが更正・決定や差押えなどの処分をした場合に、その処分に反対する納税者が処分者に対して取消しや変更を求める手続です。

 統計によると、平成27年度の異議申立ての件数は3,191件で、前年度の26年度より15.8%増えました。このうち、相続税と贈与税を合わせた件数は284件で、前年度に比べて3.2%と少し増加しました。
 また、平成27年度の異議申立ての処理件数は3,200件で、税目の内訳は公表されていませんが、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた件数は270件とされており、全体に占める割合は8.4%となっていました。

 次に第二段階として、「審査請求」があります。これは、異議申立てで自分の主張が通らなかった場合に、国税不服審判所に対して見直しを求める手続です。
 平成27年度における審査請求の件数は2,098件であり、このうち相続税と贈与税の件数は180件で、前年度より少し増加しています。
また、審査請求の処理件数2,311件のうち、納税者の主張が何らかの形で受け入れられた件数は184件で、割合は8.0%でした。

 なお、今年4月からは、「異議申立て」をせずに、直接「審査請求」を行うことも認められるようになりました。そうした制度改正の概要は、以前に掲載したことがございます。(記事はこちら

 最後の第三段階は、審査請求でも不満が残るとき、裁判所に対して「訴訟」を起こして処分の是正を求めることになります。
 平成27年度における訴訟の発生件数は231件であり、このうち相続税と贈与税の件数は36件で、前年度より大きく増加しています。
また、訴訟の終結件数262件のうち、納税者が全部または一部勝訴したものは22件で、割合は8.4%でした。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、異議申立てなどの救済制度についても、ご希望に応じてできる限り取り組んでまいります。フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、お問い合わせください。

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2016年8月17日 水曜日

法定相続情報証明制度|来年に戸籍収集が楽になるかも

 相続の手続きというのは面倒この上なく、特に戸籍をいろんなところに提出しなければいけないのが大変だと感じる方々がいらっしゃると、相続に関する仕事を携わっている中で感じることがあります。
 そんな中、先月上旬の話ですが、法務省が相続に関する新しい制度を検討していることがわかりました。

 現状では、不動産の名義変更や預金の払戻しの手続き相続人がするに当たり、各地の法務局(司法書士に依頼することも多いでしょう)や銀行などの金融機関に対して、戸籍の一式をそれぞれ提出する必要があります。戸籍の一式は通常、亡くなった人の出生から死亡までの戸籍に、相続人全員分の現在の戸籍をそろえることになります。
 提出した戸籍の一式が返還されるのを待って、別のところに提出する工夫もできますが、時間と費用のどちらかはかかってしまうもの。法務局や金融機関の立場でも、相続人の特定についてそれぞれ作業を要するのは、手間になると言えます。

 そこで、「法定相続情報証明制度」(仮称)の導入が、来年5月に考えられています。
 この制度ではまず、相続人が法務局に次の書類を提出します。
① 亡くなった人と相続人全員の本籍地・住所・生年月日・続柄・法定相続分などの情報を記した「関係図
② この基になる戸籍の一式などの書類
 そうすると、法務局が内容を確認した上で、無料で公的な証明書として保管し、写しを発行する仕組みが予定されています。

 この「写し」を別の法務局だけでなく、金融機関(銀行、証券会社、生命保険会社など)でも利用できることが想定されています。ただし、民間企業が採用するかどうかは、あくまで任意となるようです。
 また、相続人のうち誰が受け継ぐかを決めることを示す「遺産分割協議書」も相続手続きに必要になりますが、新しい制度にこの協議書は含まれないようです。相続放棄の対応も別に必要になりそうです。
 それでも、戸籍の一式などを取得するのが1~2部で済めば、負担は軽減されると考えます。

 法務省のホームページを見ますと、不動産登記の名義を亡くなった人のまま放置しないように呼びかけています。新制度の導入により、相続人の負担を軽くして、相続の登記を促すことがねらいだと感じられます。

 私ども税理士事務所の立場では、相続税申告するときに、この証明書の写しを戸籍に代えて税務署に提出することができれば、相続人(依頼者)の負担が軽くなりそうと考えますが、現時点では未定と考えらえます。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、相続人を確定するための調査から、相続税の申告を含め、相続に関して総合的に支援をいたします。
相続でご相談がございましたら、フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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2016年8月 9日 火曜日

夏季休業のお知らせ|遺産分割が難航する場合と相続税

 残暑が厳しく、日中は外出も大変な日々が続いていますが、みなさまが健やかに過ごされていることを願っております。
 税理士法人 岡本会計事務所の夏季休業は次のとおりです。休業中はFAXまたは電子メールなどを送っていただければ、休み明けに順次ご連絡いたします。
8月11日(木・祝)~14日(日)

 さて、もうすぐお盆の時期になります。お墓参りなど、親族が一堂に会する機会も多いことでしょう。
このとき、将来の相続のことが話題に上がるかもしれません。

 亡くなった方の財産を相続人の間で分け合うことを「遺産分割」と言いますが、相続人同士で話し合いがまとまらない場合、家庭裁判所の調停や審判の手続きに進むことになります。全国の家庭裁判所が1年間で扱う遺産分割の件数は、平成26年が1万5千件えており、残念ながら増加傾向にあります。

 しかも、家庭裁判所が扱った遺産分割のうち約4分の3は、遺産の額が5千万円以下。全体の3割強は遺産が1千万円以下になっています。そのため、遺産分割でもめるのは、決して財産の多い家族に限った話ではありません。

 民法では、子が平等に相続できるなどのルールとして、法定相続分が定められています。ところが、法定相続分に合わせて遺産分割をするのも、簡単ではありません。
 全体的には、自宅などの不動産が遺産の5割近くを占めています。各故人の遺産において不動産の割合が高いと、現預金のように割り算をして綺麗に分割することができなくなってしまいます。

 場合によっては、生前に相続税の節税を考えて、不動産を購入することもあります。確かに、遺産を現預金のまま残すよりも、不動産の方が評価額を下げる効果が認められます。
ところが、亡くなったときに、遺産が不動産ばかりで現預金が少ないと、遺産分割が上手にできなくなって、相続人がもめる種になりかねません。

 一方、相続税の申告期限は、通常相続開始時から10カ月以内です。それまでに遺産分割の協議がまとまらなければ、亡くなった人の配偶者が受けられる税額の軽減や、一定の条件を満たした自宅などの土地に対する特例(小規模宅地等の特例)を使えなくなり、かえって税負担が重くなることも考えられます。
 その後、申告期限から3年以内に遺産分割ができると、相続税の申告をやり直して相続税の一部が返金される仕組みはありますが、申告期限の時点ではいったん税金を納めておかなければなりません。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、相続税のことはもちろん、相続に関して総合的に支援をいたします。
相続でお困りのことがございましたら、夏季休業中はこちらのリンク先へ、それ以外の時期にはフリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)も含めて、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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