相続ニュース

2016年9月15日 木曜日

空き家の譲渡所得と小規模宅地の特例|家なき子が実家を相続

 平成28年度税制改正で創設された空き家に係る譲渡所得の特例につきまして、相続が起こった時から計画的に対策を取れば、相続税と合わせて両方で、税負担が軽くなる場合も生じます。

 まず、新しく創設された特例は、相続で取得した空き家やその敷地を今年4月以降に売却などした場合に、譲渡に対する所得税と住民税を軽減するものです。
 この特例は、亡くなった方が居住していた物件が対象であり、相続の時点から事業・貸付・居住の用途に使わなかったことも要件に上がっています。
軽減の内容は、譲渡所得の金額について3千万円を控除するもので、以前に紹介したことがあります。(その内容はこちら

 一方、この特例の前段階に当たりますが、亡くなった人から財産を相続することで、相続税の対象になるため、先に相続税の負担が気になるところでしょう。
 ところが、亡くなった方の居住用に使われていた宅地等を相続により取得した場合、一定要件を満たせば、土地の評価額を減額できます。「小規模宅地等の特例」のうち「居住用」と呼ばれており、これを適用することで、税負担が随分と小さくなること(場合によっては納付不要)があります。
この特例について、最近の記事で取り上げました。(その内容はこちら

 空き家を相続した人がいわゆる借家住まいだった場合、正確には、以前の記事の3つ目の◎に該当する場合、税理士の間で使う俗っぽい言葉として「家なき子」と呼んでいますが、「実家」に戻って住まなくても、相続開始から10カ月後の相続税申告期限まで所有を続けることで、小規模宅地の居住用の特例を適用できます。

 すると、誰も居住することなく、建物の取壊しなどをした上で、相続税申告期限から2~3年経過する前に物件を売却すると、空き家に係る譲渡所得の特例も適用することができます。
 どちらの制度も要件が複雑ですので、専門家である税理士に相談されることをお勧めします。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、相続に関する総合的な視点も踏まえ、相続税と所得税の両方に目を配った支援をいたします。
お困りのことがございましたら、フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

投稿者 税理士法人 岡本会計事務所 | 記事URL

2016年9月 9日 金曜日

民法改正検討中|配偶者の保護や自筆証書遺言の改善へ

 昔に比べて社会の高齢化が進んでおり、家族の在り方に関する国民意識も変わってきているようです。その中で、結婚生活を共に長年してきた配偶者(特に妻)の立場を尊重すべきという意見も出ています。相続の制度もこうした流れに対応することが望まれるのでしょう。

 そこで、民法のうち相続関係を定めた規定を改正することを目指して、政府は現に検討を重ねています。今年6月には、改正に関する中間試案を発表しました。
 9月末まではパブリックコメントの手続きが取られていて、国民から広く意見を募集しています。

 中間試案の内容は、ホームページでも見ることができます。(リンク先はこちら
まだ確定していませんが、どのような改正を目指しているのか、おおまかにではありますが、以下に紹介します。

配偶者居住権を保護するための方策
 遺産分割が終了するまでの間、配偶者が居住していた建物を無償で使用することができる。(短期居住権)
 配偶者が居住していた建物を終身又は一定期間、使用する権利を創設して(長期居住権)、遺産分割における選択肢として取得することができるようにする。

配偶者相続分の見直し
 亡くなった人の財産結婚後に一定の割合以上増加した場合に、その割合に応じて配偶者の具体的相続分を増やす。
<あるいは>
 結婚から一定期間(例:20年、30年)を経過した場合に、届出または当然に、法定相続分を増やす。
→ 例えば、子と共に相続人になる場合、現在は1/2だが、2/3にする

・預貯金を遺産分割の対象と認める整理

自筆証書遺言に関する見直し
 財産の特定に関する事項は、自筆でなくてもよい
 公的機関に原本の保管を委ねる制度を創設

遺留分制度に関する見直し
 権利行使で原則、共有状態が生じるのを改め、金銭債権が発生する。
 相続人に対する贈与のうち、遺留分算定対象に含めるのは、相続開始前の一定期間(例:5年間)に限る。

・相続人以外の者の貢献を考慮
 亡くなった人の療養看護などを行った場合、相続人以外の者でも一定の要件で、相続人に対して金銭の請求ができる。

 豊中に事務所があります岡本会計事務所では、相続に関する様々な相談を受け付けています。フリーダイヤルハロートヨナカ(0120-86-1047)、またはこちらのリンク先まで、どうぞお気軽にお問い合わせください。

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